温かくても冷たくても、新鮮な豆は多彩な喜びをもたらします。 ただし、生では食べられません。 豆は史上最も古くから栽培されていた植物の1つです。 その出どころは種類によってアフリカ、中国、インド、ヨーロッパ、南米、北米とさまざまです。 さやも中の種も食べられます。 ヨーロッパのソラマメのような殻の厚い豆や、ボーロッティ、緑豆、インゲンマメの場合、調理して食べられるのは種だけです。 アフリカや東アジアで最も重要なタンパク質源となっているシカクマメは、葉や茎も含めてあらゆる部分が食べられます。 生の豆の形と大きさは、その出どころや色や風味と同じくらいバラエティに富んでいます。 たとえば、緑色の薄いアジア産のジュウロクササゲ(「スネークビーン」や「チャイニーズロングビーン」といった呼び名もあります)は長さ90センチにもなることがある一方、地中海沿岸で採れる赤と白の斑の入った苦甘いボーロッティの丈は8~10センチにしかなりません。 例外なく、生の豆は食べる前に加熱調理しなければなりません。というのも、豆に含まれるファジンという毒性物質は熱しないと壊れないからです。 ところで、ゆで汁に重炭酸ナトリウム(重曹)をひとつまみ入れると、豆が軟らかくなるのが早まります。